『からっぽ』撮影現場

Text by YOHITO TERAOKA



みなさんもう『からっぽ』は観ましたか?
曲同様、名作に仕上がってます。今回はその現場を大監督、私寺岡呼人が、ほんの少しお届けしましょう。





今回は「鳩」がキーワードになっています。しかし買ってきたハト君は10羽中半分以上が子供のハトで、ほとんど飛べません。ま、それで助かった部分もあるのですが、北川くんがハトを投げた後、海に落ちて自分で海から這い上がれなかったのです。1羽目は何とかスタッフ全員で網ですくって助かったのですが、2羽目の時は潮も干潮で網も届かず万事休すでした。それを見ていた近くの作業員のおじさん達がなんとトラックの先のクレーンに乗って助けてくれたのでした。しかし、その小鳩くんは次のロケ場所に向かう車の中で息を引きとったのでした。で、みなさんは普段目にしない、プロモの流れる前にくっついてるクレジットには「この作品を殉死した銀バトくんに捧げます」の文字が入っています。



この日、朝5時に起きて撮影に望んだ悠仁。雨を降らす機械にビショビショになりながらも、さすが元役者のプロ根性で切り抜けました。このハトを放すシーンは『ブレードランナー』のラストシーンから思いつきました。この作品のポイントになっています。ちなみに厚ちゃんのハープ投げは、『2001年宇宙の旅』の猿が骨を投げるシーンに通じるかも。しかし、計算外だったのは、この日、横浜は大雨が降った事でした。確かに雨降らし機まで持ってきて使ったシーンもあったけど、本当はカラッと晴れたシーンも撮りたかったのです。ま、そこは順応性抜群の僕(自慢?)が急遽「雨の曲にすればいい」って事にして、結果は逆にうまくいったと思います。



そして監督は私、寺岡呼人。こうしてイッチョ前にモニターの前で、カッコつけて「ヨウイ、スタート!」とやってた訳です。さて、いつかプロモ集がでたあかつきには、こんなエピソードを思い出しながら観てみてはどうでしょうか?