ロンググッドバイ
私立探偵呼人の事件簿
2002.11月号
○月×日
お疲れさま!
今年最後のライブが終了。
バンドのみんな、お疲れ様!いや〜今回は色々助かりました!ありがとう!
スタッフのみんなもありがとう!来年も宜しくっす!
そして、宮田君も忙しい中ありがとう!(「!」だらけの巻)
ステージに上がる直前、マネージャーのウノと2人だけの時間があって、彼が「いやーライブっていいですねー」って話しかけてきた。アイツは今回準備などでバタバタして、リハの間にレコーディングもあって、風邪もひいてヘロヘロなハズなのに、直前にそういうセリフが出てきて、何か気分が急に楽になった。そのままの気分でライブに望めた。やるじゃねーか!ウノ!24才、福井の星(笑)!
まー、つくづくそういう人達と一緒にモノを創り上げていってるんだって事も感じたライブだった。
ライブが終わった次の日、いままで“禁カレー”を解除したり(笑)、札幌にジンギスカンを食べに行ったりしてたが、今回はとにかくのんびりしようとまずはお昼まで寝て、むくむくと起きあがって、ご飯を食べにいき、自分へのご褒美としてDVDを買いにいった(いつもの事?)。
『E.T』『大脱走BOX』『七人の侍』『ラストワルツ』を買った!嬉しい!ストレス解消(笑)。
今回は新作はないけど、なんてったって全部デジタルリマスターされてるし、ザ・バンドの『ラストワルツ』は5.1chのドルビーサラウンドらしい!(分からない方は流してください...)。『七人の侍』とかも、フィルムの傷を殆ど取り除いて、音声もキレイに直してるんだって!これじゃーレーザーディスクは不要だよなー。オレも黒澤のレーザーディスク、全部売ったもん(笑)。良かった良かった、売っておいて。
さーて、今年も後1ヶ月。一気に突き進むぞ!
○月×日
気
『ロード・オブ・ザ・リング』.....、まだ観てない。
毎日何かと、色々ある.....んだろうな(笑)。ライブのリハーサルも始まったし。
リハーサルの場所は都内でも、普段は行くことのない下町方面で、車でも1時間は掛かる場所にある。でも、その場所に行くのが僕は案外嫌いじゃない。前日のリハーサルのMDを聞いたり、CDを聞いたり、意外とこんなにずっと車に乗りっぱなしって事は普段はないのかな?
それもあるが、“向かう場所”っていうのもデカイと思う。同じ距離で同じ所用時間でも、何か気が重い場所だってある。そう考えると、あの場所はいい“気”を発しているのだろう。あるんだねー、そういう「〜な気がする」っていうのは実は僕らの先祖が残した名残りなのかも。太古の人の方が感覚が野性的というか、敏感で、今で言う超能力的なものをもっていて、それが段々退化してったんだけど、かすかな“気”だけが残ってるような。
その道のりを一週間ぐらいの間、通う訳だけど、渋滞だって時にはヒドイけど、今日も嫌な“気”がしないまま向かう(笑)。
“嫌な気がしない”っていう感覚。大事かもね!
○月×日
大神
やっと『ロード・オブ・ザ・リング』を観た.....が、3時間近くある事にビックリ(笑)。
とりあえず前半だけ観て寝た。
最初のカンダルフが登場するシーンは、『ナウシカ』のユパが風の谷を訪れるシーンを思い起こし、作品自体も少なからず影響されてると思った。でも、童話っていいよね。昔、我が家は毎晩毎晩童話をオフクロが読んで聞かせてくれた。
ドイツのグリムなどが多かったけど、時々日本のものもあった。
枕元で、語られる冒険。
眠い感じと、話の続きが気になる境目....何とも言えない感じがした。今の僕の創造の源はあの毎夜語られた、童話の世界だと思ってる。殆ど憶えてないのだが、眠りにつく数十分、まったく別世界へ飛んでいき、母親の声で語られる冒険の世界を自分なりに想像しながら、物語を考えていくのだから、今から考えると凄い事だと思う。登場人物の顔や、お城、村、怪物、妖精....全部自分の頭の中で「こういう姿、形」っていうのがもう完全にできあがっている(笑)。
だから、途中で寝て、次の日また読んでもらってもまた同じシチュエーション!顔も同じ!
そんな世界を『ロード・オブ・ザ・リング』を観て少し思い出した。
童話といえば、『竜の子太郎』も好きで、龍って本当にいるって思ってたな。
で、林さんが「オレの夢は日本に、ニホンオオカミを復活させること」って言ってたのを思い出した(笑)。昔オオカミって『大神』って字で書かれて、神の化身として、日本中で敬われてらしい。そして、生態系の中でも重要な役割を果たしていて、猿とかの数を保っていて、それはアメリカでも今見直されていると林さんは言っていた。明治時代にニホンオオカミは絶滅したらしいけど、日本で夜になってオオカミの遠吠えとか聞こえてきたら、素敵だな(笑)。
『もののけ姫』や、手塚治虫の『火の鳥〜太陽編〜』でも、神の化身として扱われていた。
いつか林さんの夢が叶うといいな(笑)。
○月×日
再会、林さん
昨日は、『COSMOS』でお世話になったドラマーの林立夫さんになんと僕のプライベートスタジオに来てもらった。マンションの一室に過ぎないこの部屋にあの林さんをお呼びするのはチョット気が引けたんだけど、勇気を振り絞って頼んでみたら、快諾してくれたのだ。
部屋に入って、機材だらけの部屋を見て開口一番「お、トッドラングレンみたいだね」(笑)。
そうして、約2時間狭い部屋で叩いてもらった。ありがとうございます!
そして、改めて林さんのドラムを聴いて感じたのは、あの今のドラマーにはないタイム感、具体的に言うとすこし溜めた感じのビートが僕が愛してやまない、初期のユーミンや松田聖子などの作品の核になってたんだと思った。そして、一曲を通じてのドラマ性がある!
これはすごい衝撃的で、確かにドラムっていうのは曲の重要な部分を占める訳だけど、こんなにも強弱、ワビサビ、押し引きっていうのが、一曲の中で展開されるドラマーは初めてだった。単にリズムをキープする、できる人は沢山いるんだろうけど、ドラマーって実はドラマを作ることができるんだね(洒落じゃないよ)!初期のユーミンを聴いていて、林さんのドラムは勿論超好きだったけど、あそこまで左右してると思わずに聴いてたからね。
しかし、そんな人にプライベートスタジオに来てもらうなんて、オレって大胆(笑)。
○月×日
ロング&ワインディングロード
ポールマッカートニーを観てきた。
もう、本当に素晴らしかった!音楽っていいなーって思った!
まだまだ音楽をやり続けなきゃ、と思ったぁああぁああ!!!!
謙二、ケースケという福山トリオで行ったのだが、帰りは福山弁で熱いポール談義(笑)。
まず、ビックリなのは「あれで60才?」「還暦?」「赤いちゃんちゃんこ?」って事。そして、演奏が本当に上手い!
改めて、いちミュージシャンとしても相当なレベルのテクニックを持っている。
バンドは小編成なんだけど、ポールはその中の重要なアンサンブルを常に担ってる。
それから、「エンターテナー」
今まで、ストーンズ、ディランも観てきたけど、やはり飛びきりポップだ。
どんなシリアスな歌でも、どんなロックな曲でもポップスになっている。これがビートルズが世界に広まって、今なお魅了し続けてる理由だろう。これがジョンだったら、あそこまでエンターテナーには徹しられないだろな。改めてビートルズって、そんな二人がいたって事に驚愕(笑)。
そして、イギリスのメロディーってあるって思った。
ちゃんと民族性ってあるんだと思う。ヨーロッパみたいな陸続きの国々でもそれぞれのメロディーがあって、そういう昔から体に流れてる民謡的なメロディーが自然と出てるような気がした。だから日本人もそろそろ日本的なメロディーを取り戻す時期なのかもね。
ポールが初来日の時、入国できなくて帰ったというニュースを小学生の頃テレビで観た。そして、ファンが異様に泣き崩れるシーンも思い出した。子供の目には異常に映ったけど、あの時泣き崩れたファンはどんな気持ちで昨日のライブを観てたんだろうな。
○月×日
随分古い話ですが....
はっきり言って松井はFAしないと思っていた。
完全に見くびっておりました(笑)、わたくし!松井さんごめんなさい!
そして、“えらい!あんたはえらい!”すっかりファンになってしまいました。
ある雑誌で、作家の伊集院静が書いていた。
「戦後の日本における最も美しいヒーロー」と。
僕も色んな想いがその文を読んで交錯した。是非ともがんばって欲しい!心からそう思う。
そんな訳で来年のメジャーリーグは大変な事になりそう。
ただでさえ、プロ野球を観なくなったオレとしては、来年の放送には大忙しだな。印象としては、ヤンキースはいつも真夜中にやってるイメージがあるから、寝不足になり、朝起きたらマリナーズを観るから、半日はメジャーリーグを観ることになる(笑)。
しかも、向こうは4連戦とかあるし、続けざまに観てしまいそう。
○月×日
恐がりヨヒ
『ロード・トゥ・パーディション』を観にいった。
元々はアメリカでも原作はコミックだったらしいんだけど、ある本に「この作品は『子連れ狼』の翻訳版だ」と書いてあったのだが、肝心の『子連れ狼』をちゃんと観たことがないので、さっぱり結びつかなかった。映画自体はとにかく映像が美しくて、それだけで見とれてしまった。
コントラストの感じとか初めて『ゴッドファーザー』を観た時を思い出した。
この監督の前作『アメリカン・ビューティー』も観てみようかな?
映画といえば、元来恐がりのオレはいわゆるホラー映画を観た事が殆どない。
その中でも『リング』は「あんな映画観たら一生後悔する」って言われてたので、オレの中では“絶対封印”の映画だった。
そしたら、この間テレビでやっていて、観る気はまったくなかったのに、家に帰る途中の車の中で映画が始まって、「最初だけ観るか」と思って見始めたら家に到着。家に着いたら続きが気になって気になってしょうがなくなってしまった(笑)。で、音を小さくしたり、なるべくテレビから離れて観たり、色んな工夫をしながら観てたのだが、いよいよクライマックスが近づいた時、余りにもドキドキしちゃって、「車の小さい画面なら、恐さも半減するかも!」ともう一度車に乗って観た(笑)。その話をスタッフにしたら大笑いされたんだけど。
で、そんな努力のかいもあってか、思ったほど怖くなかった!!
しかも、コレがまた困った事に“続き”が観たくなってきたのだ(笑)。やれやれ。